建築家を志し大阪に行ったのは40年前、高校卒業時のこと。夜間大学建築科に在籍傍ら設計事務所で修行中、先輩に連れられ見て回った数々の数寄屋建築、いつしかその魅力に取り付かれ、その後の私の作風となっていった。一級建築士の資格を取り25歳で帰省、27歳で独立、早30年の年月が過ぎ数々の作品を残す中、茶の湯の世界に入ったのは至ごく当然の事である。この茶道の世界も早17年の歳月が過ぎ、裏千家今日庵より茶名宗武をいただいている。茶道は、元々好きだった歴史への興味も大いに広がり日本文化の大半の大元は安土桃山時代、すなわち茶道文化と同時代に花開いたことがわかる。日本の建築様式もその時代、基本的な流れが完成されたものであろう。私の住宅設計理念も歴史の流れの中、日本人の感性を大切にしたものである。
しかしながら現在の住宅はローコスト住宅、構造重視(耐震)のみの住宅が主流である。どれを見ても擬洋風、箱物住宅、同じような家ばかりである。”住まい”はそれで良いのであろうか。日本人の感性、日本人の住文化はどこに向かうのであろう。多様な価値感の中、今一度情緒豊かな日本人的感性を持った住宅を見つめ直し核家族世代と言われて久しい今日、家族のつながりの楽しさ、よろこびをおぼえ”心の和み”ある家づくりを提唱したいと思うのである。 |
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